地震に備えるものはなに？消防庁や市区町村が推奨するおすすめ防災グッズもご紹介

2024-09-18

【必準】地震に備えるべきもの10選

飲料水｜最低3日分、できれば1週間分

飲料水は生命維持に不可欠であり、地震発生後のライフライン停止に備えて十分な量を備蓄することが重要です。一般的に、1人1日あたり3リットルを目安に、最低3日分、できれば1週間分を用意することが推奨されています。

ペットボトルの水は長期保存が可能ですが、定期的に新しいものと交換する必要があります。また、水の備蓄だけでなく、浄水器や水を溜める容器も用意しておくと良いでしょう。災害時には水道が使えなくなる可能性があるため、風呂の水を溜めておくなどの対策も有効です。

飲料水は重いため、避難時に持ち出すのは困難な場合があります。そのため、自宅での備蓄と共に、避難用の携帯できる水も用意しておくことをおすすめします。緊急時には、水の節約や再利用の方法も知っておくと役立ちます。例えば、米を研いだ後の研ぎ汁は植物への水やりに使用できます。

非常食｜3日分から1週間分

地震発生後は食料の調達が困難になる可能性があるため、非常食の備蓄は重要です。非常食は、長期保存が可能で、調理不要または簡単な調理で食べられるものを選びましょう。

具体的には、レトルト食品、缶詰、乾パン、アルファ米などが適しています。これらは、3日分から1週間分を目安に準備しておくと良いでしょう。また、栄養バランスを考慮し、主食だけでなく、副菜や果物なども含めると良いです。非常食を選ぶ際は、家族の好みや食事制限（アレルギーなど）も考慮しましょう。

また、定期的に消費期限をチェックし、古いものから順に日常的に消費して新しいものと入れ替える「ローリングストック法」を活用すると、常に新鮮な非常食を備蓄できます。調理器具として、カセットコンロやガスボンベも用意しておくと、温かい食事を取ることができます。ただし、火気の使用には十分注意が必要です。

携帯ラジオ｜手回し充電やソーラー充電機能付きがベスト

地震発生時、テレビやインターネットが使用できなくなる可能性があるため、情報収集手段として携帯ラジオは非常に重要です。電池式のラジオを選ぶ際は、予備の電池も忘れずに用意しましょう。さらに、手回し充電やソーラー充電機能付きのラジオを選ぶと、長期的な使用が可能になります。

ラジオは、地震の規模や被害状況、避難指示、ライフラインの復旧見込みなど、重要な情報を入手するための貴重な手段となります。また、不安な状況下でラジオを聴くことで、心理的な安定にも繋がります。

防水機能付きのラジオを選ぶと、雨天時や水回りでの使用も可能になります。また、AM/FMの両方の周波数に対応しているものを選ぶと、より多くの放送を受信できます。

懐中電灯｜LED電球のものだと長持ち

地震発生後の停電に備えて、懐中電灯は必須アイテムです。暗闇での避難や、夜間の生活に欠かせません。LED電球を使用した懐中電灯は、従来の電球よりも省電力で長時間使用できます。

また、ヘッドライトタイプの懐中電灯は、両手が自由に使えるため、作業時に便利です。電池式の懐中電灯を選ぶ場合は、予備の電池も必ず用意しましょう。また、手回し充電式やソーラー充電式の懐中電灯も、長期的な使用を考えると有効です。

懐中電灯は、1人1つ用意することが理想的です。また、部屋ごとに1つずつ配置しておくと、地震発生時にすぐに使用できます。防水機能付きの懐中電灯を選ぶと、雨天時や水回りでの使用も可能になります。

救急用品

地震発生時には、ケガをする可能性が高くなります。そのため、応急処置ができるよう救急用品を準備しておくことが重要です。

基本的な救急用品には、消毒液、絆創膏、包帯、ガーゼ、三角巾、ハサミ、ピンセット、体温計などが含まれます。また、常備薬（頭痛薬、胃腸薬など）や、持病のある方は処方薬も忘れずに用意しましょう。

救急用品は、コンパクトにまとめられた救急キットを購入するか、自分で必要なものを揃えてキットを作成しましょう。また、使用方法を事前に確認し、家族全員が使えるようにしておくことが大切です。定期的に内容物をチェックし、使用期限が切れたものは新しいものと交換しましょう。また、救急用品の使い方や応急処置の方法を学んでおくと、いざという時に役立ちます。

貴重品

地震発生時、避難や生活再建のために必要となる貴重品を、すぐに持ち出せるよう準備しておくことが重要です。
貴重品には、現金、預金通帳、印鑑、健康保険証、運転免許証、パスポートなどが含まれます。これらを防水性のある袋やケースにまとめて保管しておくと良いでしょう。

現金は、ATMが使用できなくなる可能性を考慮し、ある程度の額（最低でも数万円程度）を用意しておくことをおすすめします。また、小銭も忘れずに用意しましょう。

重要書類（戸籍謄本、権利証書など）のコピーも用意しておくと、紛失時の再発行がスムーズになります。また、家族の連絡先リストも作成しておくと便利です。スマートフォンなどの電子機器に保存されている重要な情報は、定期的にバックアップを取っておくことも大切です。クラウドストレージの利用も検討しましょう。

衛生用品

地震発生後は、水道が使用できなくなる可能性があるため、衛生用品の備蓄は非常に重要です。
基本的な衛生用品には、トイレットペーパー、ウェットティッシュ、ハンドソープ、消毒液、マスク、歯ブラシ、歯磨き粉などが含まれます。また、女性の場合は生理用品も忘れずに用意しましょう。

簡易トイレや携帯トイレも備えておくと、水が使えない状況でも衛生的にトイレを使用できます。また、ゴミ袋や新聞紙なども、衛生管理に役立ちます。

乳幼児がいる家庭では、おむつや粉ミルク、哺乳瓶なども必要です。高齢者や介護が必要な方がいる場合は、その方に必要な衛生用品も準備しましょう。

これらの衛生用品は、最低でも3日分、できれば1週間分を用意しておくことをおすすめします。定期的に使用期限をチェックし、必要に応じて新しいものと交換しましょう。

防寒・保温用品

地震発生後は、暖房設備が使用できなくなる可能性があるため、防寒・保温用品の準備は重要です。

基本的な防寒・保温用品には、毛布、寝袋、防寒着、手袋、帽子、マフラーなどが含まれます。これらは、季節に関わらず用意しておくことをおすすめします。使い捨てカイロは、手軽に体を温められるため、非常に便利です。また、アルミブランケット（サバイバルシート）は、軽量でコンパクトながら高い保温効果があります。

雨具（レインコート、傘）も用意しておくと、雨天時の避難や屋外での活動に役立ちます。これらの防寒・保温用品は、家族全員分を用意しましょう。また、定期的に点検し、破損や劣化がないか確認することも大切です。

工具類

地震発生時、家具の下敷きになった人の救出や、ガスの元栓を閉めるなど、様々な場面で工具が必要になる可能性があります。基本的な工具類には、ペンチ、ドライバー、ハンマー、のこぎり、バール、ロープなどが含まれます。また、軍手や防塵マスクも用意しておくと良いでしょう。

ガスの元栓を閉めるためのモンキーレンチや、水道の元栓を閉めるための工具も重要です。これらの使用方法を事前に確認しておくことが大切です。

多機能ナイフやマルチツールは、コンパクトながら様々な用途に使えるため、非常に便利です。これらの工具類は、安全に使用できるよう、定期的に手入れと点検を行いましょう。また、家族全員が使用方法を理解しておくことも重要です。

携帯電話と充電器

地震発生時、携帯電話は重要な通信手段となります。しかし、停電時には充電ができなくなる可能性があるため、充電器の準備も重要です。

モバイルバッテリーは、携帯電話を数回充電できるため、非常に有用です。また、手回し充電器やソーラー充電器は、長期的な停電時にも使用できます。車載充電器も用意しておくと、車のバッテリーから充電することができます。ただし、車のバッテリーを消耗させすぎないよう注意が必要です。

携帯電話の電池の消耗を抑えるため、省電力モードの使用方法や、不要なアプリの終了方法なども事前に確認しておきましょう。また、家族や知人の連絡先リストを紙に書いて保管しておくことも大切です。携帯電話が使用できない状況に備えての対策です。

以上が、地震に備えるべき10個の重要なアイテムとその解説です。これらを参考に、自身の状況に合わせた防災準備を行ってください。

備蓄品の更新や補充の頻度は？

備蓄品の更新・補充の基本的な考え方

備蓄品の更新や補充は、「ローリングストック法」を活用することが効果的です。この方法では、日常的に備蓄品を使用し、使った分を補充することで、常に新鮮な状態を保ちます。

食料品の更新頻度

食料品の更新頻度は、主に賞味期限に基づいて決定します。

缶詰：2〜3年程度
レトルト食品：6ヶ月〜1年程度
乾パン・アルファ米：5年程度

これらの期限を目安に、定期的に確認し、賞味期限が近づいたものから順に消費し、新しいものを補充します。

飲料水の更新頻度

飲料水は一般的に製造日から2〜3年程度の賞味期限があります。ただし、開封後は速やかに消費する必要があります。未開封の状態でも、1年に1回程度は新しいものと交換することをおすすめします。

生活用品の更新頻度

生活用品の更新頻度は、品目によって異なります。

乾電池：3〜5年程度
医薬品：使用期限に応じて（通常1〜3年）
衣類・毛布：破損や劣化がない限り、数年間使用可能

これらの品目は、定期的に点検し、劣化や破損がある場合は速やかに交換します。

更新・補充の具体的な方法

備蓄品リストの作成：全ての備蓄品とその賞味期限や使用期限をリスト化
定期的な点検：3〜6ヶ月に1回程度、リストを基に備蓄品の状態を確認
計画的な消費：賞味期限が近づいた食品から順に日常生活で消費
即時補充：消費した分は速やかに新しいものを購入し、補充
リストの更新：補充や交換を行った際は、必ずリストを更新

備蓄品の更新や補充は、単に期限切れ前に交換するだけでなく、日常的な管理と使用を通じて行うことが重要です。ローリングストック法を活用し、3〜6ヶ月に1回程度の点検を行いながら、計画的に消費と補充を繰り返すことで、常に新鮮で使用可能な状態の備蓄品を維持することができます。

防災グッズの収納方法は？

防災グッズの収納方法について、5つの方法を挙げ、解説いたします。

分散収納

防災グッズの分散収納は、災害時のリスク分散と日常生活での使いやすさを両立させる方法です。この方法では、防災グッズを一箇所にまとめて保管するのではなく、用途や使用頻度に応じて家中の適切な場所に分けて収納します。例えば、非常食や飲料水は台所や食品庫に、救急用品は洗面所や寝室に、懐中電灯やラジオはリビングに、といった具合です。

分散収納のメリットは、災害時に一部の場所が使えなくなっても、他の場所から必要なものを取り出せる点です。また、日常生活で使用する可能性のある防災グッズ（例：懐中電灯、救急箱など）を普段使いの場所に置くことで、定期的な点検や使用期限の確認が容易になります。

ただし、分散収納を行う際は、家族全員が各防災グッズの保管場所を把握していることが重要です。定期的に家族会議を開き、防災グッズの保管場所や使用方法を確認し合うことをおすすめします。また、各保管場所にリストを貼り付けるなど、視覚的に分かりやすくすることも効果的です。

備蓄品の収納

備蓄品は主にパントリーや食品庫など、普段から食料品や生活用品をストックする場所に保管するのが効果的です。

消費期限の管理：日付付きの付箋を貼るなどして、消費期限を明確にします。
ローリングストック法の活用：古いものから順に日常生活で消費し、使った分を新しく補充します。
分散保管：災害時にパントリーにアクセスできない可能性も考慮し、庭の倉庫や車庫など、複数の場所に分散して保管します

ローリングストック法

ローリングストック法とは、防災グッズ、特に非常食や飲料水の収納に適した方法です。この方法では、日常的に使用する食品や飲料水を少し多めに購入し、古いものから順に使用しながら、使った分を新しく補充していきます。これにより、常に新鮮な状態の非常食や飲料水を備蓄することができます。

ローリングストック法のメリットは、賞味期限切れによる無駄を減らせることと、日常的に使用する食品を備蓄品として活用できることです。

参考：https://www.muji.net/lab/living/130828.html

例えば、レトルト食品やペットボトルの水、缶詰などを普段から少し多めに購入し、古いものから使用していくことで、自然と備蓄ができます。この方法を実践する際は、専用の棚やボックスを用意し、古いものが手前に、新しいものが奥に来るように並べると管理しやすくなります。

また、購入日や賞味期限を記入したラベルを貼ることで、より確実に管理できます。ただし、ローリングストック法を実践する際は、非常時専用の備蓄品も一定量確保しておくことが重要です。完全に日常消費に依存すると、災害直前に備蓄品が少ない状態になる可能性があるためです。

防災リュックの活用

防災リュックは、緊急時にすぐに持ち出せるよう、必要最小限の防災グッズをまとめて収納する方法です。一般的に、防災リュックには3日分程度の飲料水や非常食、懐中電灯、携帯ラジオ、救急用品、貴重品などを入れます。これらを一つのリュックにまとめることで、緊急時に迅速な避難が可能になります。

防災リュックを準備する際は、家族一人一人分用意することが理想的です。各自の体格や必要なものに合わせてカスタマイズすることで、より効果的な避難が可能になります。防災リュックの保管場所は、玄関や寝室など、すぐに手に取れる場所が適しています。ただし、建物の構造上、玄関が使えなくなる可能性もあるため、複数の出口に近い場所に分散して保管することも検討しましょう。

定期的に中身を点検し、賞味期限や使用期限をチェックすることも重要です。また、季節に応じて中身を入れ替えることで、より実用的な防災リュックになります。例えば、夏場は熱中症対策グッズを、冬場は防寒具を追加するなどです。

多機能収納家具の活用

多機能収納家具を活用することで、限られたスペースを有効活用しながら、防災グッズをスマートに収納することができます。例えば、収納付きのソファやベッド、オットマンなどを使用することで、普段は生活空間として使いながら、内部に防災グッズを収納することができます。

また、キッチンカウンター下の収納スペースや、階段下のデッドスペースなども、防災グッズの収納に活用できます。多機能収納家具を選ぶ際は、耐震性や耐火性にも注目しましょう。災害時に家具が倒れたり、火災で燃えたりしても、中の防災グッズが無事である必要があります。

また、収納家具の中でも取り出しやすい場所に防災グッズを配置することが重要です。例えば、引き出しの一番上や、扉を開けてすぐ見える場所に非常用持ち出し袋を置くなどの工夫をしましょう。さらに、収納家具の外側に防災グッズのリストや配置図を貼っておくと、緊急時にも慌てずに必要なものを取り出せます。家族全員がその配置を把握しておくことも大切です。

デジタル管理と可視化

デジタルツールを活用して防災グッズを管理し、可視化することで、効率的かつ確実な収納が可能になります。例えば、スプレッドシートやデータベースソフトを使用して、防災グッズのリスト、数量、保管場所、賞味期限などを管理することができます。

これにより、定期的な点検や補充が容易になり、常に最新の状態を維持することができます。また、家の間取り図にQRコードを貼り付け、スマートフォンでスキャンすると各場所の防災グッズリストが表示されるようなシステムを作ることも可能です。

これにより、緊急時でも冷静に必要なものを探し出すことができます。さらに、防災アプリを活用することで、防災グッズの管理だけでなく、災害情報の取得や家族間の安否確認なども一元化して行うことができます。ただし、デジタル管理に頼りすぎると、停電時などに情報にアクセスできなくなる可能性があります。

そのため、重要な情報は紙にも印刷して保管するなど、アナログな方法とのバランスを取ることが大切です。また、定期的にデータのバックアップを取ることや、家族全員がデジタルツールの使い方を理解していることも重要です。

持ち出し品の収納

持ち出し品は、避難時にすぐに持ち出せる場所に保管することが重要です。

防災バッグ：リュックタイプの防災バッグに必要なものをまとめ、玄関近くの物入れに保管します。
緊急用持ち出し袋：貴重品や常備薬など、必ず持ち出す必要があるものは小さな袋にまとめ、枕元に置きます1。

収納のポイント

玄関近くの収納：避難経路となる玄関付近は、災害後も比較的安全に残る可能性が高いため、持ち出し品の保管に適しています。
見える化：防災グッズの収納場所を家族全員で共有し、定期的に確認
収納スペースの確保：家を建てる際は、パントリーや玄関近くの収納を広めに設計することを検討

防災グッズを収納するための収納家具の選び方

耐震性・安定性

防災グッズを収納する家具を選ぶ際、最も重要なポイントは耐震性と安定性です。地震の際に家具が倒れてしまっては、せっかくの防災グッズが使えなくなってしまう可能性があります。耐震性の高い家具を選ぶ際は、以下の点に注目しましょう：

低重心設計：背の低い家具や、下部が重くなるように設計された家具は転倒しにくくなります。
耐震ラッチ付き：引き出しや扉が地震の揺れで開かないよう、耐震ラッチが付いている家具を選びましょう。
耐震金具の取り付け可能性：壁や床に固定できる耐震金具の取り付けが可能な家具を選ぶことで、さらに安定性が増します。

また、家具自体の構造も重要です。頑丈な素材（例：厚めの木材や金属）で作られた家具や、しっかりとした接合部を持つ家具を選ぶことで、地震の揺れに耐える力が増します。さらに、家具の設置場所も考慮に入れましょう。壁に近い場所に設置できる家具や、コーナー用の家具を選ぶことで、より安定した状態で防災グッズを収納することができます。